英会話

【レビュー】TOEIC®テスト280点から同時通訳者になった私がずっと実践している英会話の絶対ルール

外国人との話し方,コミュニケーションのコツを学ぼう,実践ダイアログ付き!使えるフレーズが盛りだくさん!

こんにちは、Yoruです。

今回は、『TOEIC®テスト280点から同時通訳者になった私がずっと実践している英会話の絶対ルール』をレビューします。

本の概要

本書は、以下の3つのパートに分かれています。

  • Introduction:英会話が上達する6つの基本ルール
  • Part 1:今日から実践「英会話のコツ15」
  • Part 2:場面別 実践ダイアログ

順番に概要を説明します。

英会話が上達する6つの基本ルール

英会話勉強法の基本的な「心構え」を6つ紹介しています。

とは言いつつ、英会話に限った話ではなくあらゆる学習全般に当てはまるものも。

例えば、『即、行動』『繰り返し練習する』などです。

「本気で英会話をできるようになりたいなら失敗を恐れず練習すべし」という旨のことが書いてあります。

今日から実践「英会話のコツ15」

こちらも英会話に限った話ではなく、どちらかというと「人間どうしのコミュニケーションのコツ」を紹介しています。

『あいづち上手になる』や『笑顔で会話する』など、英会話勉強法というよちもビジネス書のような内容が目立ちます。

ただそれだけではなく、欧米と日本の文化の違いを学べる「コツ」も。

日本人はいきなり知らない人に話しかけられることを苦手としていますが、欧米人はまったく気にしない、むしろウェルカムなようです。

他にも、「まだお互いによく知らないうちからプライベートなことを話題にすること」や「大きな声で話すこと」など、欧米人特有のコミュニケーション方法を知ることができます

場面別 実践ダイアログ(音声データ付き?)

場面別のフレーズ集です。

「英会話のコツ15」を散りばめたダイアログとその解説がセットで紹介されています。

掲載されている場面は『街中で』『駅・電車で』『レストラン・酒場で』など全部で7つあります。

すべてのダイアログに音声データがあり、ウェブサイトからダウンロードできます。

※2021年7月現在、音声データをダウンロードしようとするとブラウザがフリーズしてしまい、ダウンロードできませんでした。既にサービスを終了しているのか、こちらのブラウザの問題なのかはわかりませんが、原因がわかりしだい更新します。

本のレビュー

ここからは、本書のレビューを書いていきます。

本のタイトルと内容が違う?

この本のタイトルは『同時通訳者になった私がずっと実践している英会話の絶対ルール』です。

英語ペラペラの著者が実践している「英会話のルール」と言うからには、英会話の勉強法が書いてあるかと思いって読みましたが実際は違いました

勉強法と呼べるものは「とにかく外国人と話すこと」しか書いてなくて、具体的に外国人と話す際のコツを紹介している本です。

その「コツ」が書いてあるのも本の半分くらいで、残りの半分は場面別のダイアログが掲載されています。

「コツ」の内容は英会話関係なし

肝心の「コツ」の内容は英会話に関係ないものばかり。

要するに、社会で生きていく上で自然に身についているコミュニケーションスキルです。

「欧米人と話すためのコツ」と言えるものは3つくらいで、正直、期待外れと言わざるを得ません。

ただ、内容に関しては突拍子もないことを言っているわけではなく、納得できるものでした。

「それくらい当たり前だよね」と思うものもあれば、「確かにそうだな」「そのような配慮は必要だな」と改めて気付かされるものもありました。

本の表紙に『「勉強」しないですぐ上達する15のコツ』と書いてあるとおり、「コツ」自体は難しいものではありません

すべてを使いこなすのは慣れが必要ですが、自分にもできそうなものから少しずつ実践してみると良いのではないでしょうか。

ダイアログパートで使われているフレーズに注目!

ダイアログパートは「外国人とこんな会話をしてみては?」という会話例とその解説が書かれています。

全体的に相手との距離をグッと縮める内容が多く、「そんなに突っ込んだこと言っていいの?」と思うようなものも多くありました。

著者がそのくらい突っ込んで会話しなさいと言っているので、それが英会話上達への近道なのでしょう。

ダイアログは、先に学んだ「英会話のコツ」が自然に実践できるようなものになっているので、「コツ」の理解が深まります

特に注目したいのは、『Phrase Check(フレーズチェック)』のコーナーです。

ダイアログ中に出てきた重要フレーズのミニ解説が載っていて、さらにプラスアルファの情報や言い換え表現まであります。

個人的にはこのフレーズチェックはとても有意義で、楽しみながら様々な表現を学ぶことができました

「このような場面でこのフレーズを使ってみよう」というように、自分が遭遇しそうな場面を思い浮かべながらアレンジして練習してみると幅広い表現を習得できると思います

ダイアログパートは解説とフレーズチェック付き

使えそうなフレーズを覚えるだけでもOK

本書の中では、ダイアログを練習して実際に外国人と話してみることを推奨しています。

確かにたくさん話して失敗しながら覚えていくのが英語ペラペラへの最短距離だと言うことはうすうす気付いていました。

ただ、著者が勧めるように街中の外国人に突然話しかけるのはハードルが高い…。

でもそれをしっかりと実践できる人だけがぐんぐん上達していくのでしょう。

ですが、ペラペラになるまでは求めていない、必要な場面で最低限のコミュニケーションができれば良い、という方は、自分が使えそうなフレーズを覚えるだけでも良いと思います

例えばわたしなら、英会話が必要なのはフィリピン人の同僚と話すときくらい。

これまでは仕事の話をメインでしていましたが、雑談もできるようになってより深い信頼関係を築きたいです。

そんなときに、本書のダイアログで紹介されていた、『おすすめの店を紹介する』や『同僚に話しかける』のダイアログを少しアレンジして、気の利いた会話ができたらいいなと思いました。

さらっと読むだけでも気に入ったフレーズをいくつか見つけることができます。

まとめ

「英会話」と聞くと難しそうですが、所詮は人と人とのコミュニケーションです。

「相手に対して思いやりと興味を持って話をすれば特別なことは必要ない」ということを気付かせてくれる本でした。

ですから、普段から日本人のビジネスパートナーと良い関係を構築できているのなら、本書の前半に書かれている「コツ」は必要ない(既に実践できている)でしょう。

自分がどのような会話をできるようになりたいのか目的が決まっているならば、その場面で使えそうなフレーズだけを覚えると飽きずに練習できると思います。